東京高裁 平成22年11月11日判決 (裁判所ウエブサイト,判例地方自治349号11ページ)

区の住民である控訴人が、区の教育委員会に対し、区の情報公開条例に基づいて行ったある学級に関する文書公開請求につき、区教育委員会から、本件各文書は非公開事由に該当するとして、本件各非公開決定を受けたため、本件各非公開決定の取消しを求めたものの、原審で請求を棄却されたことから、その一部分につき控訴した事案において、本件文書は別件住民訴訟で証拠として提出されうる文書であるが、これをもって直ちに本件文書を本件条例の非公開事由である争訟に係る事務に関する情報であると解することはできず、また、本件文書の公開請求が公開請求権の濫用に当たるともいえないとして、原判決を一部取り消し、請求を一部認容した事例。