事例紹介

当事務所が過去に携わり勝訴的判決を勝ち取った判決で、判例集に掲載された事案の一部をご紹介いたします。

東京高裁 平成27年6月17日判決

  • 債務不存在確認等請求控訴事件
  • 原告会社が、県との間で締結した工事の請負契約に関し、県に対して損害賠償義務を負わないと主張し、県が県の建設工事紛争審査会に対して原告会社を被申請人としてした仲裁手続において、県が支払を求めている金員の支払い義務がないことの確認を求めるなどした件の控訴審につき、原告会社の訴えを却下した一審判決が支持され、控訴が棄却された事例。

横浜地裁 平成27年2月13日判決

  • 債務不存在確認等請求事件
  • 原告会社が、県との間で締結した工事の請負契約に関し、原告会社が県に対して、損害賠償義務を負わないと主張して、県が県の建設工事紛争審査会に対して原告会社を被申請人としてした仲裁手続において、県が支払を求めている金員の支払い義務がないことの確認を求めるなどした件につき、原告会社の訴えを却下した事例。
   

横浜地裁 平成25年7月10日判決 (判例地方自治380号68ページ)

  • 土砂の適正処理に関する条例に基づく措置命令、それを前提とする代執行の戒告及び代執行令書発付処分の違法事由は、代執行費用にかかる納付命令取消訴訟において、その違法事由として主張できる。
  • 神奈川県土砂の適正処理に関する条例に基づく措置命令につき、発令要件、工法の選択についての裁量権の逸脱濫用がないとされた事例。
  • 神奈川県土砂の適正処理に関する条例に基づく措置命令に際しての聴聞手続において、聴聞通知書への記載の仕方も含め防御権の侵害はないとされた事例。
  • 土砂の適正処理に関する条例に基づく措置命令、及びそれに基づき行われた行政代執行、当該代執行の費用にかかる納付命令等に違法はないとされた事例。
  • 神奈川県土砂の適正処理に関する条例に基づく措置命令、行政代執行法に基づく戒告及び行政代執行令書発付処分は、行政代執行の完了によって目的を達してその効果が消滅しており、今後この状態のうえに、代執行費用納付命令の履行に関するもののほかに新たな手続が積み重ねられることは考えがたく、また、措置命令、戒告及び令書発付処分の各処分に対して出訴期間内に適法な訴えを提起しているにもかかわらず、事後的に行政代執行が完了し、訴えの利益が消滅したことでこれら処分の適法性を争うことができなくなると原告の手続保障にかける結果となるため、行政代執行費用納付命令の取消訴訟において、当該納付命令の違法事由として神奈川県土砂の適正処理に関する条例に基づく措置命令、行政代執行法に基づく戒告及び行政代執行令書発付処分の違法を主張することができるとされた事例。
  • 神奈川県土砂の適正処理に関する条例18条2項に基づく措置命令により課された行為義務は、行政代執行法に基づく代執行の完了により消滅するから、代執行の完了後は、当該措置命令の取消しを求める訴えの利益は認められない。
  • 行政代執行法に基づく戒告及び代執行令書発付処分の効果は、同法に基づく代執行の完了により消滅するから、代執行の完了後は、当該戒告及び当該発付処分の取消しを求める訴えの利益は認められない。
  • 神奈川県土砂の適正処理に関する条例に基づき、土木事務所長が原告に対してした防災工事をすること等を命じる措置命令を原告を履行しなかったため、当該措置命令にかかる代執行をしたうえでその費用につき納付命令を発した事案において、当該措置命令及び納付命令の取消し等の請求が棄却された事例。

横浜地裁 平成25年2月28日判決 (自保ジャーナル1896号144ページ)

  • 交通事故によって下顎骨骨折、顔面挫傷等の傷害を負い、顎運動障害(咀嚼障害・歯牙障害)、顔面線状痕の症状(併合11級)を残した被害者(症状固定時23歳・男・会社員(路線補修業))の逸失利益につき、被害者の従事する作業には重量のある物の手おろしもあり、顎運動障害が支障となること、同障害のため咀嚼困難な食物が増え、飲食に影響し体重が激減していることから、現在減収が生じていないとしても、転職・配置転換の際に支障が現実化する可能性が高く、基礎収入を事故前年の収入とし、定年までの44年間につき、14パーセント(咀嚼障害の12級に相当)の労働能力を失ったものとして算定された事例。
  • 交通事故被害者の損害賠償額の算定につき、弁護士費用の算定に当たっては賠償残額(1302万4276円)の1割以下で相当因果関係を認めるべきであるが、慰謝料額の算定に当たって1万円単位で算定をしているため、損害賠償総額の算定に当たっても1万円単位で算定すれば必要十分であるとして、弁護士費用を129万5724円とし、総額を1432万円とするとされた事例。
  • 信号機のない交差点で、被害者運転の自動二輪車と加害者運転の普通自動車が出会い頭に衝突した事案につき、本件事故は当事者双方が左右の安全確認を十分にしないまま交差点に進入したことが生じており、双方に過失があるが、加害者側に一時停止標識があり、加害者はこれを認識しながら考え事をして一時停止を怠り、衝突直前まで被害者に気づかなかったため、主として加害者に責任があり、過失割合は被害者15対加害者85とするのが相当であるとされた事例。

東京地裁 平成24年12月20日判決 (判例地方自治376号41ページ)

区の情報公開条例に基づき、各公文書の公開を請求したものの、区長が同条例の定める期間内に可否の決定をしなかったことから、別訴で不作為の違法確認を求める訴えを提起し、別訴係属中に区長から一部開示決定を受けた原告が、区長から本件各請求を放置されたため、精神的苦痛を被ったとして、被告区に対し、損害賠償を求めた事案において、区長は、本件各請求につき期間延長を決定したものの、延長期間の末日から1か月以上経過しても可否の決定をせず、別訴提起を経て、延長期間末日の約2か月後に至ってようやく本件各請求に係る公文書の一部開示決定をしたことが認められるが、このような区長の不作為は、延長期間の経過後も本件各請求を理由なく放置したものといえ、本件条例が実施期間に課した義務に違反する違法なものと認められるとして、請求を一部認容した事例。

横浜地裁 平成24年4月11日 (地方地方自治372号24ページ)

  • 温泉動力装置許可処分取消請求事件
  • 温泉法3条1項に基づく温泉掘削許可の違法が当然に同法11条1項に基づく温泉動力装置の許可の違法をもたらすものではないと解すべきである。
  • 温泉法11条1項に基づく温泉動力装置を許可した処分について、許可申請に環境影響調査に基づく影響調査成績書が添付されていなかったとしても、同調査の未実施は申請者の責めに帰することができないものであるなどとして、違法がないとされた事例。
  • 温泉動力装置許可の取消訴訟について、近隣の既存源泉所有者の原告適格が肯定された事例。
  • 温泉動力装置許可は、当該源泉に対する動力装置工事施工の適法要件に尽きるのではなく、当該源泉の利用権者による揚湯にも効力が及ぶから、同許可を受けた者が、動力装置工事完了届出後も、同工事完了に係る源泉から揚湯する可能性があり、近隣の既存源泉所有者が、水位低下ないし湧出量の減少のために不利益を受けるおそれがあるかぎり、当該既存源泉所有者は、同許可の取消しを求める訴えの利益を有する。
  • 温泉動力装置許可処分の取消しを求める訴えに関し、当該源泉の近隣に位置する既存源泉の所有者に原告適格及び訴えの利益があるとされた事例。

横浜地裁 平成24年4月11日判決 (判例地方自治372号19ページ)

  • 温泉掘削許可処分無効確認請求事件
  • 温泉法3条1項に基づく温泉掘削許可は、温泉源の掘削工事施工の適法要件に尽きるのではなく、掘削対象土地の利用権者がその私権の行使として敷地内の井孔から湧出する温泉水の利用についても効力が及び、その限りでは、当該源泉の掘削工事完了届出後でも効果が存続する。
  • 知事がした温泉掘削許可について、重大かつ明白な違法があるとはいえないとされた事例。
  • 温泉掘削許可について、近隣の既存源泉所有者が無効確認を求める原告適格が肯定された事例。
  • 温泉掘削許可は、温泉源の掘削工事施工の適法要件たるに尽きるのではなく、掘削対象土地の利用権者による温泉水の利用にも効力が及ぶから、同許可を受けた者が、温泉掘削工事完了届出後も、同工事完了に係る源泉を利用する可能性があり、近隣の既存源泉所有者が、水位低下ないし湧出量の減少のために不利益を受けるおそれがあるかぎり、当該既存源泉所有者は、同許可の無効確認を求める訴えの利益を有する。
  • 温泉掘削許可処分の無効確認を求める訴えに関し、許可の対象である源泉の近隣に位置する既存源泉の所有者につき、原告適格及び訴えの利益が肯定された事例。

横浜地裁 平成24年3月29日判決 (交通事故民事裁判例集45巻2号447ページ,自保ジャーナル1877号97ページ)

高校生(男・固定時19歳)の右下腿部前面醜状(14級5号)、右眼下部10円硬貨大以上瘢痕(14級10号、併合14級)につき、現在1000人程度の従業員を抱える企業の正社員であり、必要な指示を与える対人折衝が必要な業務に従事しており、顔面に傷があることを気に病み、業務に集中できず、仕事の能率や意欲を低下させることは十分に考えられるほか、将来的には営業部門等にも配属される可能性もあり、労働能力喪失の期間を制限すべき合理的根拠は見出し難いとして、賃セ男性学歴計全年齢平均523万0200円を基礎に48年間5%の労働能力喪失を認めた事例。

横浜地裁 平成24年1月18日判決 (判例地方自治367号18ページ)

  • 県議会議長及び副議長がアメリカ合衆国を訪問した際の自動車借上料(合計69万8000円)及び通訳料(合計85万3000円)の支出が違法であるとして、議長個人及び副議長個人に不当利得の返還を請求することが知事に求めた住民訴訟(4号請求)につき、現地での移動に専用車を利用することとした判断及び専門通訳を同行する必要があるとした判断が著しく不合理であるとはいえないから、本件支出は違法ではないとして、請求がいずれも棄却された事例。
  • 出張者が県議会の議長、副議長という要識にある者であることなどから、専用車借上げ及び通訳同行に係る費用支出に不合理でないものとされた事例。