横浜地裁 平成22年5月26日判決 (判例地方自治340号91ページ)

  • 温泉法9条に基づく知事の温泉動力装置不許可処分について、温泉特別保護地域における休止源泉の復活を原則として認めない旨を定めた要綱に基づく知事の判断が裁量権の限界を超えるものではなく、適法とされた事例。
  • 温泉動力装置設置不許可処分に当たり、申請者に対し不許可事由該当性の審査基準について説明を行うべきことを定めた法令の規定は存在しないうえ、申請者においても審査基準や手続について認識していたものと推認することができるとして、当該不許可処分に説明義務違反はないとされた事例。
  • 温泉の掘削、増掘又は動力の装置の許可処分の判断基準として、要綱で定められた審査基準を用いたこと自体に違法はなく、また、当該要綱において、温泉特別保護地域において休止源泉の復活を原則として認めない取扱いを定めていることは、専門技術的な判断を基礎とする処分行政庁の裁量権の限界を超えるものでなく、適法であるとされた事例。
  • 湯河原温泉の温泉特別保護地域において、動力の装置の許可申請に対し、神奈川県温泉保護対策要綱の定める審査基準に基づき温泉法に規定する不許可事由に該当するとした処分庁の判断は、裁量権の限界を超えるものではなく適法であるとされた事例。